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2014月9月9日更新

インド穴場観光地『チャンドバオリ』とは?不思議すぎる巨大階段井戸を目撃せよ

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 チャンドバオリとは、9世紀頃、インドがイスラム系諸王朝に支配され始める前の最後の時代(ラージプート諸王朝が割拠した時代)、に造られたとされているとても不思議な巨大階段井戸です。


 


 


 Wesley & Brandon Rosenbl



いったいどこにあるのか?



デリー(インドの首都)を頂点にして、ジャイプールとアーグラを結ぶ三角形が、ゴールデントライアングルと言われる有名観光地帯となっていますが、チャンドバオリは、そのジャイプールとアーグラを結ぶ、三角形の底辺のまん中あたりに、穴場観光地として比較的ひっそりと存在しています。


 


アクセスは、ジャイプール(街が赤煉瓦色の為ピンクシティといわれています)かアーグラ(タージマハルがある街)から、


列車なら、バンディクイ・ジャンクション駅で降りて、チャンドバオリのあるアブハネリー村へ25号線を南へ7キロぐらい。


バスならアグラ・ビカナールRd.をバマンプーラにある交差点で降りて、アブハネリー村へ25号線を北へやはり7キロぐらい。


それぞれ駅と交差点からは、オートリキシャやタクシーをさがして交渉します。 チャンドバオリと言うよりもstep wellと言ったほうが通りがいいかもしれません。


 


ジャイプールやアーグラといった喧噪地域から来ることになるので、のどかな田園に囲まれたアブハネリー村に着いた時点で、ちょっとしたタイムスリップ感を味わうでしょう。



Joel Kraut



そこにはなにがあるのか?



ゴールデントライアングル地帯で見られる有名な遺跡の多くがイスラム王朝時代のものなのに対して、このチャンドバオリは、イスラム侵入前のヒンドゥ文化の香りを漂わせてくれる遺跡になっています。


 


きらびやかさではなく、何か落ち着きのようなものを感じとれるのはそのせいでしょうか。 それとも、タール砂漠の広がるラジャスターン州が醸しだす砂漠のオアシスを感じられるからでしょうか。


 


ともかく中に入ってみましょう。


建物が上に向かって伸びているのではなく、下に向かって伸びているように見えます。 下に向かって伸びる建造物は文字通りの井戸のようにたいていは殺風景ですが、インドの階段井戸は違います。


下へ向かってこれほど幾何学的に美しいものを造っていたことに、さすがインド人!と思いたくなります。


通常、巨大建造物というのは、威圧したり誇示したり輝かしたり、といった思いや要素が多少なりとも含まれているので、上に伸びますが、このチャンドバオリから受ける芸術的なイメージはいったいなんなのでしょう。


 


深さ約30メートル、13階層、3500階段の圧巻は、たしかに足を踏み外すとまずい程のすごい高さなのですが、そこから受けるイメージは、なんと心地よい安心感なのです。



Mike Bash




いったいなんのためにあるのか?



アフリカの川などに水を飲みに集まる動物達の心境とでもいうのでしょうか。 たしかに 、世界中で井戸のまわりにはちょっとした小さな社交場は自然と生まれますが、命の水が供給されるもっとも大事な場所であるはずの井戸に対して、これまで世界はちょっと努力と工夫が足りてなかったのではなかろうか? という、またしてもインド人からならではのアンチテーゼを投げかけられてるような気がしてきます。


 


そして、雨水を貯めたとされる貯水場の機能とは別に、オペラハウスか野外劇場のようにも見えてきます。 インド西部を中心にいろんな形状で点在している井戸は、 宗教式典にも使われたとされており、のちにマハラジャ達がここで舞台を鑑賞したのではないかとも伝えられています。


ラジャスターン州やグジャラート州で多く見られるこのような井戸は、 つまりとてもいい場所、オアシスであり、人々の生活の中心になるような場所として造られていたのではないでしょうか。


 


インドの古代文献によると、古代インドでは男性がプールのようなところにゆっくりとつかり、プールサイドで女性が踊りを踊るのを鑑賞する風習があったと記されていますが、ラジャスターンの女性のカラフルな衣装を見ていると、この場所もそういう場所だったのかもしれないなと思えてきます。


この不思議すぎる巨大階段井戸、近くまで来たなら見逃す手はなさそうです。


 


2014年、インドにある階段井戸のひとつで、チャンドバオリをベースに造られたように見える(RANI KI VAV)が世界遺産に登録された為、今後少しづつアクセス面が整備されていくのかもしれません。



Mike Bash 


 

2014年9月9日

written

by tabisapo


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