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2014月10月3日更新

国の真ん中に言語境界線が!複雑すぎるベルギーの言語事情

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ヨーロッパのほかの多くの国同様、ベルギーも多言語国家です。公用語はフランス語、フラマン語、ドイツ語の三つあり、子どもたちは母語以外の言語でも小学校など早くから習い始めます。ここでは、ベルギーの言語事情についてご紹介します。


 


Giacomo Rizzo



歴史的背景



ベルギーは1830年の独立戦争によりオランダから独立し、以後単一制国家として現在に至っています。


その一方で、国土のほぼ中央を東西に言語境界線が走り、南部ワロンではフランス語系住民が、北部フランドルではフラマン語(オランダ語の方言)系住民が大多数を占め、また第一次世界大戦後、総人口の1パーセント程度ですが、ドイツ語系住民が住む地域がベルギーに加わりました。


 


19世紀の独立戦争の際主導的役割を果たしたのはフランス語系住民でした。独立後も政治・経済等を主導したのはフランス語系住民で、当初は憲法もフランス語のみで書かれていました。


一方で、人口比率では建国から今日に至るまでフランス語系を上回っているフラマン語系住民の地位は低く、国政に対する発言力も弱いままでした。


 


19世紀半ばから次第にフラマン語の地位は向上し、フランドルではフラマン語、ワロンではフランス語を用いるということで解決が図られたものの、二つの大戦を経たのちも南北の経済的格差や言語問題に端を発する溝は埋まらず、1993年の憲法改正により、ベルギーは連邦制へと移行します。


これにより、ベルギーは空間的に3つの地域圏(ワロン、フランドル、ブリュッセル)、また文化的には3つの共同体(フランス語、フラマン語、ドイツ語)に分かれることとなったのです。


 


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フランス語圏? フラマン語圏?



さて、ベルギーを旅行する際に気になるのが、それじゃあ何語で現地の人に話しかければいいのかということだと思います。日本で観光地として知られるベルギーの都市のうち、北部フランドルにあるブリュージュ、アントワープ、ゲントではフラマン語、南部ワロンにあるナミュールやリエージュではフランス語が主に話されています。


地理的には北部フランドルにある首都ブリュッセルは2言語地域ですが、約8割の住民はフランス語系です。


 


私はフラマン語がまったく話せないのですが、上述したフランドル四都市を旅行した際は、フランス語と英語で十分意思疎通を図ることができました。


言語にまつわる歴史的対立が根深いので、フランドルの都市を旅行していてフランス語で話しかけたらいやな顔をされた、なんて話もたまに耳にしますが、私の場合は外国人相手だからか、これまでとくに問題はなかったです。でも、フランス語で話しかけて英語で返されたことは何度かあります。


 


Emmanuel PARENT



ベルギーのフランス語



みなさんのなかには、フランス語をかじったことがある人もいるかもしれません。ベルギーで話されるフランス語は、標準的なフランス語を習ったことがある人なら問題なく理解できます。


それでもひとつだけ知っていたほうがよいのは、数字の言い方が若干異なると言うことです。フランスでは70はsoixante-dix、80は quatre-vingts、90は quatre-vingt-dixですが、ベルギーのフランス語ではそれぞれ septante、octante、nonanteとなります。


ちょっとした違いですが、数字はお店のレジやホテルなどで必ず耳にするので、知っておくとその場であわてず対応できると思います。


 


Antonio Ponte




まとめ



以上ベルギーの言語事情について書いてきましたが、公用語が複数ある国を旅行する際、歴史的経緯を知っておくと、その国に対する理解が少し深まると思います。みなさんのベルギー旅行が楽しいものになることを祈っています!



Mark Turner

2014年10月3日

written

by tabisapo


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