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2014月10月29日更新

オランダ名物だけど?実は知らなかった風車の歴史と役割

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 オランダといえば『風車のある風景』がポピュラーですね。でも何故、オランダにはこのような数多くの風車があるのでしょうか。


 


 それには、オランダの国土のひみつとが深く関わっています。


 そんな風車とオランダの関係をまとめました。


 



風車の種類



Tom Jutte


 風車には、水を汲み出す灌漑(排水)用、小麦などを挽く粉ひき用など、用途に応じて何種類か存在しますが、すべて風力を動力源としています。


 


 オランダには全ての種類が存在しますが、この中で排水のために設置されたが風車が特に多く残されています。


 


 水際に複数基が連なっているのが灌漑(排水)用、丘の上にポツンとある風車が製粉などの工業用です。



地名からわかる風車の必要性



NASA's Marshall Space Flight


 


 英語表記の地図や、国際空港などでオランダが「Netherlands」と記載されているのをご覧になられた方も多いのではないかと思います。英語読みではネザーランド、オランダ語でネーデルラント。


 


 その意味は「低地の国」なのです。


 


 国土の多くが湿地帯の干拓で作られておりますが、干拓地は沈下していく性質があるため、その多くが海よりも低い、海抜マイナスメートルとなっています。


 


 海より低いという事は、常に水を汲み出さなければ、水没してしまうという事になります。


 その水を汲み出すために作られたのが、風力を動力として水を汲みあげる事ができる風車だった、という訳です。


 


 オランダが低地の国であるというのは、地名に「~ダム(堤防)」という名称が多い事からもわかりますが、「世界は神が作った、オランダはオランダ人が作った」と言われるほど、オランダの国土は干拓地なのです。


 



風車の歴史



Dennis Jarvis


 オランダ風車の歴史は、干拓の歴史でもあります。


 


 元々のオランダの大地は、海水面から1mから2m程度の湿地帯でした。
 当事の人々はまず、周囲に堤防を築き、それ以上水が入ってこないようにしてから、水路を作って水を排水し、湿地帯を農耕が可能な土地につくり変えてきました。


 


 前述したとおり、干拓を行うと地盤は圧密沈下を起こし、土地はどんどん低くなってしまいます。土地が海より低くなってしまったとき、水路での排水は不可能になってしまいました。


 


 当時はまた電気もありませんから、動力は自然にある風に頼る事となります。


 


 こうして排水のために、オランダには多数の風車が設置されるに至り、最盛期には全土で10,000基を越えていたようです。


 



風車の減少



 Ryk Venema


 今もなおオランダは、常に排水を続ける必要のある国ですが、製粉などの工業用を含めても、風車の数は1,500基以下に減ってしまいました。


 


 産業革命以後、風力ではなく蒸気ポンプなどが排水に使用される事となり、風車は役目を終えてしまったのです。


 多くの風車が取り壊され、次々と蒸気ポンプに切り替わっていきましたが、途中、第二次世界大戦などでエネルギー不足が深刻化した際、風車は再び見直される事になったのです。


 


 現在の風車の多くは、戦後に残った物が観光資源として整備を続けられる事となりましたが、あくまで観光用として、かつての排水ポンプの役目を果たしていない物が多く有ります。そのため常時は回っておらず、観光客の多い週末や祝日のみ、回っている姿を見る事が出来ます。


 



風車が見られるところ



Carlos Octavio Uranga



デ・ファルク風車博物館



 風車の役割を知ることができます。画家レンブラントの故郷であるライデンにありますが、レンブラントのお父さんは製粉業者で、まさに製粉のための風車を使用していた人ですね。



キンデルダイク



 灌漑(排水)用のための風車は、その用途から複数並んでいるため「風車群」と呼ばれており、その中で最も有名なのはこのキンデルダイクです。全土で数を減らしてしまった風車ですが、ここでは19基がまとまって残っており、周囲は湿原という事もあって、とても絵になる風景が広がります。


 世界遺産にも登録されています。



ザーンセスカンス



 灌漑(排水)用ではなく工業用の風車が多数残っています。キンデルダイクでは観光できるものは風車の外観しかありませんが、こちらでは風車内の見学や、木靴などの工芸品工房など、オランダの独自文化に多数触れる事ができます。
 緑色に塗られた建造物が多く、町自体もとても可愛らしく、一見の価値があります。



スキーダム



 世界最大の風車があります。
 




まとめ



Zhenzation


 オランダで風車が多く使われていたのは歴史の中の、ほんの一時でしたが、オランダといえば風車というイメージが沸くほど、オランダと風車は切っても切れない関係になりました。


 


 現在オランダでは、毎年5月の第2土曜日を「風車の日」としています。

2014年10月29日

written

by tabisapo


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