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2015月10月7日更新

ちょっと気になる!ヨーロッパの経済事情を知っておこう

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mbell1975


はじめに


欧州経済を支えているのは、欧州連合(EU)と呼れる、歴史的にも例を見ない超国家的統治体であります。




第一次世界大戦以降、国々との戦争や内紛が勃発し、第二次世界大戦後は世界の主導権をアメリカとロシアに奪われました。その反省から生まれたのがEUです。




経済状況を循環させるには、まず平和な状態を保たなくてはなりません


EUが行政・司法などの権限を各国より一部委任されることにより、ヨーロッパ単位での政治が行え、また紛争が起こらないように監視することも可能になりました。




EUの恩恵


発足時は反対意見が多かったEU制度ですが、結果的にEU圏内の国民は多くの恩恵を受けられるようになりました。




1.パスポートチェックや税関チェックが必要でなくなったこと


イギリスは現在このルールに加盟していませんが、他国間では国境を越えての行き来が可能となりました。一カ国で免許証を発行すれば、他の国でも使用可能です。移民も容易で、移住先でもその国の国民と同じ権限を保障されます。




2.労働者の権利が手厚く保障されていること


賃金やその他の待遇面で男女間の平等が確保されています。


ことに、北欧方面ではフレックスタイム制など柔軟な労働制度が採用され、パートタイム労働者もフルタイム労働者と同一の権利を付与されています。


また、労働時間に関しても、年間4週間の有給休暇や出産育児休暇も保障されています。男性が率先して育児を行うのもEU圏では珍しいことではありません。




3.域内市場での競争が自由化されたこと


1992年から2000年の間に航空運賃やEU圏内の国際電話料金が大幅値下がりしています。


すなわち、EU圏内では国境を越えて人の行き来が自由であること、多様な労働のやり方が認められていることとなります。





Mike G.K.




EUの試練


ただし巨大な連盟を維持することにリスクも伴っています。




1.「民主主義の赤字」と呼ばれること


加盟国は主権の一部をEUという巨大な組織に委譲しています。結果、EUの意志が尊重されて、各国国民の意思は反映され難い状態に陥ってしまう傾向が見られます。また、EU存続のために各国の財政が削られるので、その国の社会保障費が犠牲になることもあります。




2.域内での格差が広がっていること


2004年にギリシャが財政赤字を改竄していたことが明るみになり、ギリシャのEU連盟解除提案や、EUそのものの経済状況が悪化した一幕がありました。一国の財政赤字はEU全体の信用を損なう恐れがあるのです。





おわりに


有史以来、多くの国家が誕生しては消滅し、民族紛争が耐えなかった欧州において、「欧州懐疑主義」という理念が存在しているのも頷けます。




「欧州懐疑主義」とはEUそのものに対して疑念を持つ思想のことです。発足当時からEU制度はすんなり受け入れられたのではありません。


多くの国が批准やユーロ導入に対して否決しています(その後、可決した国もあります)。




現在も、2010年経済危機をきっかけにドイツやオーストリアなどで反ユーロを掲げる政党が躍進しています。過渡期にあると言えましょう。




参考資料


欧州連合 統治の論理とゆくえ 庄司克宏 岩波書店

2015年10月7日

written

by tabisapo


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