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2015月2月10日更新

月と星ってどんな意味?マレーシア国旗に隠された真実

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国旗とは国家にとって、人間に例えると顔のようなものです。


顔を見れば、それが誰かわかるように国旗をみればその国を連想することができます。


顔に個性や人生経験が刻まれるように、国旗にもその国の文化や歴史を読み取ることができます。


この赤道近く、インド洋と南シナ海の間に位置するマレーシアの国旗にはどのような背景があるのでしょうか。


マレーシアを旅する時に、これを知っているだけで旅の内容がもっと充実したものになると思います。



Abraham Arthemius



マレーシアの歴史と国旗



まず、国旗の背景を説明する前に簡単なマレーシアの歴史を頭に入れておきましょう。


 



1405年 



マレーシアの地に興った最初の独立国はマラッカ王国です。


15世紀初頭にマラッカ王国のイスラム改宗の際、統治者の意味でアラビア語のスルタンを名乗りました。



1511年 



ポルトガルの支配 武力侵攻で全てマラッカ王国を占領されます。



1641年 



オランダの支配 オランダ海軍がマラッカ海峡でポルトガル艦隊を撃破し、新しい支配者となります。



1786年 



イギリスの支配 イギリスがペナン島の支配に成功するとオランダの国力の低下に乗じ、徐々に支配権を広げ第二次世界大戦までマレーシア全域を植民地化することになりました。



1941年 



日本の支配 太平洋戦争が始まり日本軍が翌年の1月シンガポールを除くマライ全土を占領し、2月にはシンガポールまで占領しました。この状態は日本軍の敗戦まで3年半続きました。



1957年 



8月31日独立を果たす。



1963年 



9月16日現在の国旗が制定される。




1965年 



シンガポールが分離独立しましたが、国旗のデザインは変更されませんでした。



1974年 



クアラルンプールが連邦直轄地域になりました。



1997年 



国旗に「JALUR GEMILANG」(栄光のストライプ)とニックネームがつきました。


 



国旗に描かれた意味



さて、マレーシアの歴史を頭に入れたところで次に国旗に描かれた意味をご説明します。


 


*青、赤、白、黄の4色の内、青、赤、白はイギリスの国旗ユニオンジャックの色に由来があるといわれています。


 


*黄色は古くからの王朝の色です。マレーシアは立憲君主国で元首は国王、スルタンの権威を表しています。


 現在、マラッカ州、ペナン州、サバ州、サラワク州を除く9つの州に世襲によるスルタンがいて、各州のイスラムの長として


 位置づけられ宗教的権威を持っていますがマレーシアは選挙王制であり任期5年の国王が選ばれます。


 しかし実際には各州のスルタンが輪番で選出されることが慣習化されています。


 国王は首相、官僚の任命、議会の解散、法案への同意などは行いますが政治には介入しません。


 マレー系以外の民族が多いマレーシアでは、国王はマレー人結合のシンボルの役割を果たしています。



Wazari Wazir


 


*月と星は国教であるイスラム教の象徴であり、14の星の輝きは独立当時の14州を表しています。


 シンガポールが独立分離後もデザインは変更されず、この時点で13州+連邦直轄地域(クアラルンプール)を


 表しているといわれています。


 


*赤と白のストライプは14の地域が平等な地位であることを示します。


 


*青の部分は、多民族国家マレーシアの人々の団結を表します。


 


マレーシアにはマレー系、中国系、インド系のほかにオランアスリといわれる先住少数民族が30種族以上存在しています。


これらの複雑な民族構成の中で対立が無かったとはいえませんが、それぞれの生活習慣、宗教、文化を守りながら、


2020年までにマレーシアを先進国レベルに高めることを目標として世界でも類を見ない安定した多民族国家の国づくりに


邁進しています。



ムスリムの女性


Taqi®™



仏教徒の男性


Trey Ratcliff



ヒンドゥー教徒の家族


Trey Ratcliff



オランアスリ(先住少数民族)の男性


tian yake


 



なぜ?月と星はイスラム教の象徴なのか



アラブ社会で特に好まれる天体は月であり、月は「発展」、星は「知識」を意味するといわれています。


遊牧民族にとって月と星は位置を知る重要なものであり、アラブ文化に基盤を持つイスラム文明の中では、その中でも


三日月(新月)が賞賛されています。


イスラム教徒の義務の1つ飲食を断つ「断食」がおこなわれますが、ヒジュラ歴(イスラム歴)の第9番月の名がラマダンと言い、断食はサウムと言います。


このラマダン月の開始と終了を長老らにより新月の確認によっておこなわれるほど重要な関係があるのです。



ブルーモスクと呼ばれるスルタン・アブドゥル・アジズ・サラフディン・シャー・モスク


stratman² (2 many pix!)


 



すべてはトルコの歴史から



マレーシアのほかにもトルコ、アルジェリア、チュニジア、パキスタンなどのイスラム諸国が国旗に月と星を使っていますが、これらの元になったのはトルコの旗です。


トルコ


 


アルジェリア



チュニジア



パキスタン



その昔、オスマン帝国がヨーロッパで占領したコンスタンティノーブルをイスタンブールと改名し首都としました。(現在の首都はアンカラ)


コンスタンティノーブルの紋章が三日月であり、イスラム教の教典コーランに出てくる「アル・タルクの暁の星」が後から加えられて現在のトルコの国旗になったといわれています。


また、イスラム諸国では救急医療活動のシンボルである「赤十字」の十字がキリスト教の十字軍を連想させるため、赤い三日月「赤新月」を使っています。


 




まとめ



このように多民族国家マレーシアの国旗には様々な意味と願いが込められています。


 


マレーシアの国教はイスラム教ですが、信仰の自由も認められており各民族が独自の言葉、文化、宗教を大切にしながら暮らしています。


マレーシアの人々は、礼儀正しく謙遜であり、儀式や作法を重んじる価値観を有しているといわれ、どこか日本人に似ているところも有るような気がします。


また、マレーシアが歴史的に様々な民族を受け入れてきたことは、外国人に対して寛容でもあることからロングスティ先としても注目を浴びています。


そのため日本人には、とても旅行しやすい国としてオススメします。



ペトロナス・ツイン・タワーとKLCCモスク


Trey Ratcliff


 

2015年2月10日

written

by tabisapo


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